ビルメンテナンスで必要な資格とは?その取得方法についても詳しく解説!
2025年8月26日

ビルメンテナンスの需要は、都市化が進み、高層ビルや複合施設が増加するにつれてますます高まっています。
しかし、ビルメンテナンスには美観を維持するだけでなく、設備の点検や修繕も業務に含まれている為、様々な専門的な資格が必要となり人材不足に陥っていることが現実です。
本記事では、通称「4点セット」や「三種の神器」と呼ばれる必須資格から、キャリアアップに繋がる専門資格まで、それぞれの難易度やおすすめの取得順序を詳しく解説します。
また、無資格でもビルメンテナンスで独立するおすすめの方法もご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
まずはこれ!ビルメン必須資格「4点セット」
ビルメンテナンス業界への第一歩として、また、業務の基本を固めるために多くの方が最初に取得を目指すのが「ビルメン4点セット」です。これらはビルメンテナンスの主要な業務をカバーしており、汎用性が非常に高い資格群です。
| ビルメン4点セット | ||
| 資格名 | 内容 | 難易度 |
| 第二種電気工事士 | 600V以下の電気工事に従事できる | ★★★ |
| 二級ボイラー技士 | 小規模ボイラーの運転や点検・設備ができる | ★★ |
| 危険物取扱者乙種4類 | ガソリンや重油などを取り扱える | ★ |
| 第三種冷凍機械責任者 | 小規模な冷凍設備の運転・保守管理ができる | ★★★★ |
第二種電気工事士

600V以下で受電する一般用電気工作物の工事に従事できる国家資格です。 ビルの照明やコンセント、空調設備の電源など、電気に関わるトラブル対応や簡単な工事は日常的に発生するため、ビルメンにとって必須の知識と言えます。4点セットの中でも特に重要度が高い資格です。
二級ボイラー技士

ビル内の暖房や給湯を担うボイラーを安全に取り扱うための国家資格です。 伝熱面積が25㎡未満のボイラーの操作、点検、管理が可能になります。最近はボイラーのない建物も増えていますが、病院やホテル、大規模施設では依然として需要があります。
危険物取扱者乙種4類

ガソリン、灯油、軽油といった引火性液体を扱うために必要な国家資格です。 ビルの非常用発電機の燃料や、暖房用の灯油などを貯蔵している施設で必要とされます。比較的取得しやすく、多くのビルで求められるため、持っておいて損はない資格です。
第三種冷凍機械責任者
ビルや施設の空調設備(冷凍機)の保守・管理を行うための国家資格です。 1日の冷凍能力が100トン未満の設備が対象となり、多くのビルがこれに該当します。現代のビルにおいて空調は不可欠な設備であり、その専門知識を持つ人材は高く評価されます。
資格をとるために必要な勉強時間

まずは、ビルメン5点セットから業界的に需要が高い順にご紹介します。 資格の勉強時間は、資格の種類や個人の学習能力によって異なりますが、一般的には下記のようになります。
【第二種電気工事士:約100~200時間】
筆記と実技があり、勉強のほかに実技の練習の必要もあります。 軽微な電気工事の際に必要な資格となりますので、需要が高いです。 取得する順番は、試験開催が年に2回とやや少ないので需要を加味すると早い取得をおすすめします。
【二級ボイラー技士:約50時間】 ※初学者は約100~200時間
こちらも需要も低いですが、開催頻度は月1回と高く、他の資格に比べ汎用性が高い資格でもないため優先的に取得する必要はないでしょう。 また、取得には筆記試験合格後、3日間の実技講習の受講が必要となり、下記に当てはまらない方は、講習は必須となりますので必ずご確認ください。
- 教育機関(高等学校以上)による学科を修め3ヶ月以上実地修習がある
- 6か月以上の実務経験
- ボイラー関係の別の資格を取得している
このように需要に対してコストがかかりすぎる為、現役のビルメンテナンス社員でも資格手当を貰う為や揃っていないのは気持ち悪いというような理由で取得することが多いようです。
【危険物取扱者乙種4類:約40~60時間】
高校生のアルバイトの時給アップにも取得されるなど、難易度的には易しいです。 しかし、調べてみると合格率は約30~40%と比較的低くなっています。
これには業務の基本になる資格になることが多い資格でもあるため、職場で半強制的に受験を勧められる場合もあり、受験意欲が低く、一夜漬けで挑む方も多いということもあるようです。 計算系も少なく暗記系が多いため、コツコツしっかりと勉強することで取得可能な資格です。
【第三種冷凍機械責任者:約50~60時間】※初学者は約90~120時間
自動化やスマート化が進んでいる関係で、現状では需要は低いですが、開催頻度が年に1回と少ないため、資格をセットで揃えたい場合は優先的に取得したいところです。 なお、2万円程度の講習を受けることで「法令」科目が免除されるので、勉強コストを下げる場合は検討の予知ありかと思います。
キャリアアップの鍵「ビルメン三種の神器」とは?
「4点セット」で基礎を固めたら、次はいよいよ本格的なキャリアアップを目指す段階です。ここで目標となるのが「ビルメン三種の神器」と呼ばれる3つの上位資格です。
これらは取得難易度が高い分、保有していると責任者クラスのポジションや大幅な年収アップが期待できます。
| ビルメン三種の神器 | ||
| 資格名 | 内容 | 難易度 |
| 第三種電気主任技術者 (電験三種) | 電圧5万ボルト未満の電気設備の保守・管理・運用ができる | ★★★★★ |
| 建築物環境衛生管理技術者 (ビル管理士) | ビルの衛生管理や設備の維持管理を総合的に行う | ★★★★★ |
| エネルギー管理士 | 工場やビルのエネルギー使用の監視・管理・改善を行う | ★★★★★ |
第三種電気主任技術者(電験三種)
電圧5万ボルト未満の事業用電気工作物の工事、維持、運用の保安監督ができる国家資格です。 ビルで電気の責任者(電気主任技術者)になるためには必須の資格であり、取得すれば電気のスペシャリストとして非常に高く評価されます。合格率が10%前後と難易度は高いですが、その分市場価値も高いです。
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)
通称「ビル管」と呼ばれるこの資格は、延べ面積3,000平方メートル以上の特定建築物において、環境衛生上の維持管理に関する業務を監督するために選任が義務付けられています。 ビルメンテナンス業務全般に関する幅広い知識が問われ、まさにビル管理のジェネラリストと言える資格です。
エネルギー管理士
規定量以上のエネルギーを使用する工場やビルなどで、エネルギー使用の合理化(省エネ)を担うための国家資格です。 近年の環境意識の高まりから、エネルギーコスト削減はビル経営の重要課題となっており、この資格を持つ人材の需要はますます高まっています。
ビルメンテナンスの仕事内容

ビルメンテナンスの仕事内容は多岐に渡ります。 一般的なイメージは、「楽な仕事なのでは?」というイメージがあるようです。 しかし、ビルメンテナンスは様々な専門分野が密集しており、専門性が強い職業なのです。 この機に、ビルメンテナンスの奥深さを知っていただければと思います。 まず、主な業務としては、下記のようになります。
設備の点検・修理
主に電気通信設備、給排水設備、消防設備、昇降機設備などさまざまな設備が、安全に運転できるように定期的に点検やメンテナンスを行ったりします。 設備に不具合があった場合、原因の究明や可能な範囲で自ら修理を行います。対応ができない場合は、専門業者を呼び、工事の立ち合いと工事記録の記入などの作業が発生します。
清掃業務
建物内外の清掃や美観の維持がメインになります。 共有部や窓、トイレなど、美観を維持するために日常的に行うものから、蓄積した汚れを取り除く床洗浄等年に数回行うものもあります。 清掃会社が得意とするメンテナンスの仕事内容となります。
セキュリティ管理
主に防犯対策がメインになります。 警備会社が得意とするビルメンテナンスの仕事内容となります。 防犯カメラや警報システム、ビルの規模によっては入退出管理システムの運用や点検、修理を行います。
エネルギー管理
電気・ガス・水などのエネルギーの使用量管理、使用方法の提案がメインになります。 省エネ対策やエネルギー効率の向上が求められる為、経理や経営面のマネジメントに貢献することも可能です。 近年のエネルギー問題の観点から、ビルメンテナンスのみならず、幅広く活躍できる管理内容となります。
ビルメンテナンス個人事業主の平均年収と月収

ビルメンテナンス個人事業主の平均年収は、おおよそ300万円から500万円程度です。 月収に換算すると、月収は、約25万円から40万円が一般的です。
ただし、経験年数や業務の範囲、資格の保有数、地域によって収入は大きく異なることがありますが、ビルメンテナンス業界は安定した需要があるため、継続的な収入が期待できます。 特に、資格保有数を増やし対応可能のサービスを増やすことで、さらに高収入を得ることも可能です。
ビルメンテナンスに向いている人、不向きな人

向いている人の特徴
ビルメンテナンスに向いている人は、以下のような特徴を持っています。
- 手先は器用な方で、細かい作業も好きな人。
- 機械や電気設備に興味があり、技術的な知識を学ぶ意欲のある人。
- 体力があり、長時間の立ち仕事や重い物を運ぶことが苦にならない人。
- 他のスタッフやクライアントと円滑に連携できる人。
不向きな人の特徴
一方で、ビルメンテナンスに不向きな人には、以下のような特徴があります。 向いている人の真逆の特徴以外を上げさせていただいておりますので、ご自身に該当しないか確認しましょう。
- ビルの裏方仕事になる為、汚れる仕事が嫌な人
- 機器や設備の異常を点検する為、変化にあまり気づけない人
- ビルによっては高所の場合があるので、高所恐怖症の人
- 検針の記録や文書作成はパソコンで行われることが多いのでパソコン操作ができない人
資格なしでも始められる!清掃業でビルメンテナンスに挑戦

ここまでは、ビルメンテナンスの仕事内容から資格取得についてご紹介させていただきました。 多種多様な資格をご紹介しましたがその中での共通点にお気づきでしょうか。 そうです。 資格が必要なのは、専門的な点検や修繕の業務ということです。
そこでおすすめなのが、清掃業です。 ビル内の日常的な清掃作業は、特別な資格がなくても始められます。 さらに、一般的な清掃道具さえあれば始められるため、初期費用を抑えることができます。
しかし、参入障壁が低い分、大手から個人まで競合他社が多く存在するので、特別な伝手やすでに顧客を持っていない、独立自体が初めての場合は、個人での独立ではなくフランチャイズビジネスの検討をおすすめします。
ダイキチカバーオールが提供するサポートと研修

ダイキチカバーオールでは、ビルメンテナンスのフランチャイズ加盟者を募集しております。 フランチャイズとしては珍しいサポートもございますので、今回はごく一部ですがご紹介させていただきます。 オンラインでの説明会も実施しておりますので、ぜひ一度ご参加ください。
事業の魅力やサポート体制、収益モデルについて具体的にご説明します。疑問点を解消し、あなたの新たな一歩を後押しします。
営業不要・売上保証
最初に契約の段階で、売上額を保証させていただき、それに合わせて本部が新規顧客開拓を代行をいたします。 それによって、製販分離ができオーナー様は収入を心配せずに事業運営に専念していただけます。
「どんどん売上を伸ばしたい」という方も、顧客追加売上制度をご準備しておりますので、ライフステージによる必要収入の増減にも対応できます。
未経験でも安心の基本研修
ダイキチカバーオールでは、未経験者でも安心して清掃業務を始められるように、基本研修を提供しています。 なんと、加盟の98%が未経験者。 研修では、清掃の基礎から応用までを座学+体系的に学ぶことができ、実務にすぐに役立つスキルを身につけることができます。
また、実際の現場での実習も含まれており、未経験者でも自信を持って業務に取り組むことができます。
まとめ

この記事では、ビルメンテナンス業に必要な資格についてご紹介させていただきました。 様々な資格と勉強時間を確認していただけたかと思います。 資格はキャリアアップに役立ちますが、取得までの道のりが長いと感じる方も多いでしょう。
しかし、資格の内容を見てみるとビルメンテナンスの清掃業については、資格が必須ではないことがわかります。 さらに、特別な設備も必要ないため、初期費用も比較的低く人気のビジネスです。清掃業での独立で懸念されるのは、参入障壁の低さから競合相手が多くなる点で、生き残りが難しいとされています。
そこでおすすめなのが、フランチャイズビジネス。 ロイヤリティを支払うことで、すでに認知されているブランド力とノウハウが利用できることはもちろん、フランチャイズ本部によっては手厚い経営サポートもありますので是非ご検討していただきたいビジネスモデルです。
ちなみに、ダイキチカバーオールでは、フランチャイズでは珍しい営業不要・売上保証があります。 さらに、未経験者でも安心して独立できるよう経営のサポートはもちろん研修を行うことで、清掃業への自信をつけてから事業運営に臨んでいただけます。ぜひ合わせてご検討ください。
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