チェーン展開されている店舗は大きく「直営店」と「フランチャイズ」の2つに分けられます。
消費者として利用する際は直営店でもフランチャイズでも同じなのですが、
2つの形態にはさまざまな違いがあります。
フランチャイズ加盟を検討されている方は、直営店との違いを知ることが大切です。
この記事では、フランチャイズと直営店の4つの違いを加盟者の目線で徹底解説します。
フランチャイズ本部による違いについてもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
フランチャイズと直営店の4つの違い
フランチャイズ加盟を検討されている方は、直営店との違いについて理解することが大切です。
ここでは、フランチャイズと直営店の4つの違いをそれぞれご紹介します。
①関係性・役割の違い
フランチャイズと直営店の1つ目の違いとして「関係性・役割」が挙げられます。
フランチャイズは業務委託契約や売買契約を介して本部と繋がっているビジネスパートナーです。
一方で、直営店は本部の身内関係にあり、支店のような関係性であると考えられます。
また、直営店に関しては「モデル店」の役割を担います。
モデル店とは、フランチャイズ展開するうえで本部が情報開示する収支モデルの基盤となったり、
新しい商品・サービスの施策などを行う店舗です。
フランチャイズでモデル店の役割を担うことはなく、あくまで本部と契約している店舗として運営します。
②金銭管理の違い
フランチャイズと直営店には金銭管理の違いがあります。
フランチャイズに関しては、売上から従業員や本部へロイヤリティを支払い、
残ったお金が自身の収入となります。
つまり、売上を拡大すればするほど、自身の収入が増えるのがフランチャイズです。
直営店の場合は、売上のすべてが本部の収益となり、本部から店長や従業員に給料が支払われます。
そのため売上によって収入が変動することはなく、安定した収入を確保することが可能です。
③従業員雇用の違い
フランチャイズと直営店では従業員の雇用に違いがあります。
フランチャイズでは加盟者がオーナーになり、従業員を雇用するのはオーナー自身です。
従業員を採用するのも、雇用契約を結ぶのもオーナー自身で、
法律関連のトラブルなどにも気を付けなければいけません。
一方で、直営店に関しては店長も従業員も雇用しているのは本部です。
本部が従業員と雇用契約を結び、給料の支払いから法律関連の手続きなども行います。
フランチャイズ本部によっては従業員を確保できるようにサポートしてくれたり、
法律関連のアドバイスをしてくれますが、雇用するのはオーナー自身です。
④店舗を管理するまでの手順の違い
フランチャイズと直営店の最後の違いが、店舗を管理するまでの手順です。
フランチャイズでは、本部とフランチャイズ契約を結ぶことで、オーナーとして店舗を管理できます。
加盟審査を受けなければいけませんが、早ければ数カ月で店舗管理できるオーナーになることが可能です。
しかし、直営店を管理するには本部の正社員として雇用される必要があります。
例えば、大手コンビニエンスストアである「ファミリーマート」の直営店の店長になるには、
まずファミリーマートの本社に入社し、その後に店長を目指します。
そのため最低でも数年間の期間が必要です。
また、直営店に関しては必ずしも店舗を管理できる店長になれるわけではありません。
1日でも早くオーナー・店長を目指すのであれば、フランチャイズが向いています。
フランチャイズと直営店のメリット・デメリット
フランチャイズと直営店の違いから、メリット・デメリットをそれぞれご紹介します。
本部側ではなく、オーナー・店長としてのメリット・デメリットをご紹介するので、
以下の内容を参考にしてみてください。
フランチャイズのメリット・デメリット
フランチャイズ最大のメリットは、本部から経営ノウハウや事業サポートを受けられることです。
フランチャイズ契約を結ぶことで、本部が築いてきたブランド力・知名度を活用でき、
すでに完成された事業内容で運営できます。
個人でゼロから独立を目指す場合、経営に関する知識をつけたり、事業内容を計画する必要がありますが、
フランチャイズではその必要がなく、リスクを最小限に抑えることが可能です。
フランチャイズのデメリットとしては、自由度が低いことが挙げられます。
基本的には契約した本部の方針に従う必要があり、自由に経営することは難しいです。
また、本部に対してロイヤリティを支払わなければいけないこともデメリットの1つになります。
直営店のメリット・デメリット
直営店のメリットは、安定した収入を確保できることです。
上記でお伝えした通り、直営店に関しては本部に雇用されているため、
売上や収益によって収入が変わりません。
仮に、店長を任せられている店舗の売上が悪くても、月々決まった収入を得ることが可能です。
また、正社員として雇用されているため、有給休暇や賞与などを受けることができます。
直営店のデメリットは、長時間労働になりやすいことです。
直営店の店長は店舗運営の責任を負うことになりますが、経営に関する裁量はないため、
本部からの指示通りに働かなければいけません。
本部は直営店の人件費を削減するケースが多く、正社員として雇われている店長は残業続きになりやすいです。
フランチャイズ本部によっても違いがある
ここまでフランチャイズと直営店の違いについてお伝えしましたが、
フランチャイズ本部の中でもさまざまな違いがあります。
例えば、フランチャイズ本部といっても「どんなフランチャイズを展開しているのか」という違いがあり、
コンビニエンスストアやクリーニング、飲食店などさまざまです。
他にも、本部に加盟しているFC店舗数の違いや、開業にかかる資金の違いなどが挙げられます。
仮に「直営店よりもフランチャイズが良い」と判断した場合でも、
フランチャイズ本部の違いを理解していなければ、成功を収めることは難しいです。
フランチャイズ本部の中でも違いがあることを理解し、
自身のプランに合った本部と契約することが大切になります。
フランチャイズ本部による違い
フランチャイズ本部によって違いがあるのは、主に以下の4つです。
・業種
・本部の規模や店舗数
・フランチャイズパッケージ
・開業資金
フランチャイズ加盟して成功を収めるには、本部による違いを理解したうえで本部選びすることが大切です。
フランチャイズ本部による違いについて詳しくご紹介します。
業種による違い
まずはフランチャイズ本部によって、展開している業種に違いがあります。
フランチャイズ展開している業種は幅広くあり、
代表的な業種は「コンビニエンスストア・学習塾・飲食店・クリーニング」などです。
フランチャイズ加盟する業種を決めることは、今後の業績を左右する大切なことで、将来的な需要であったり、
今までの経験から判断する必要があります。
また、業種によって「店舗を持つのか、持たないのか」という違いが生まれます。
飲食店であれば店舗を持つ必要がありますが、ハウスクリーニング業であれば、無店舗型でも始められます。
店舗の有無は、開業資金やランニングコストにも関係するため、業種による違いは理解しておくべきです。
本部の規模や店舗数の違い
フランチャイズ本部による違いとしては、本部の規模や店舗数が挙げられます。
フランチャイズ本部の規模は違いが出やすく、加盟している店舗数から判断することができます。
例えば、5店舗しかFC加盟していない本部と、100店舗が加盟している本部があれば、
後者の方が規模が大きく、経営ノウハウなども豊富に蓄積されていると考えられます。
ただし、「本部の規模が大きければ良い」というわけでもありません。
加盟店が少ない本部であれば、親身になってサポートしてくれたり、
本部のブランドを育てるという経験を積むことができます。
本部の規模や店舗数の違いから、自身にマッチしているフランチャイズなのかを判断してみてください。
フランチャイズパッケージの違い
フランチャイズ加盟するうえで確認すべき本部による違いが、フランチャイズパッケージです。
フランチャイズパッケージとは、フランチャイズ本部から加盟者に対して提供するサービスの総称で、
内容は本部によって大きく違いがあります。
フランチャイズパッケージには、事業運営のノウハウや各種マニュアル体系、
本部からのサポート内容が含まれていて、各本部によって完成度・自由度が違います。
細部までルール化されている契約を希望される方は完成度の高いフランチャイズパッケージがおすすめです。
一方で、独自の経営方針や新しいサービスにもチャレンジしたいという方には、
自由度が高いフランチャイズパッケージが向いています。
フランチャイズパッケージの違いを確認せずに契約してしまうと、
加盟後に後悔する可能性が高いので、注意してください。
開業にかかる資金の違い
フランチャイズ本部による最後の違いが、開業にかかる資金です。
開業にかかる資金の内訳としては「加盟金・保証金・設備費・人件費・仕入れ費・研修費」などが挙げられ、
フランチャイズ本部によって金額が大きく違います。
特に、加盟金や保証金や本部によって違いが出やすいです。
0円から数百万円に設定している本部まで幅広いので、
加盟金と保証金はしっかりと確認することが大切になります。
設備費や仕入れ費などはフランチャイズ加盟する業種によって違うため、その点を踏まえて確認してください。
また、本部によっては金融機関から融資を受けられるようにサポート・アドバイスしてくれることがあります。
金融機関からの融資を検討されている方は
「サポート・アドバイスしてくれる本部なのか」ということを確認することが大切です。
失敗しないフランチャイズ本部の選び方
上記でお伝えした通り、フランチャイズ本部によっても違いがあるので、
成功を収めるには本部選びが重要です。
何度も何度も本部を選び直すことはできないので、慎重に選ぶ必要があります。
最後に、失敗しないフランチャイズ本部の選び方をご紹介します。
本部選びの基準を決める
フランチャイズ本部を選ぶときは、自身で基準を決めることが大切です。
フランチャイズ本部によって違いがあるので、基準を決めていなければ、
自分に合った本部を見つけることができません。
本部選びの基準として決めておくことは大きく2つあります。
1つ目が「興味のある事業内容か」ということです。
すでに完成された事業内容で運営しますが、興味がないものであれば成功することは難しくなります。
2つ目が「資金が見合っているか」ということです。
魅力的なフランチャイズ本部であっても、開業資金が見合っていなければ諦めることが最善の選択になります。
無理に開業資金を準備して加盟することは、おすすめしない本部の選び方です。
本部による特徴をリサーチする
フランチャイズ本部選びで失敗しないためには、本部による特徴をリサーチする必要があります。
本部によって規模や業種、必要資金、フランチャイズパッケージなどに違いがあり、
それぞれの特徴について理解を深めることで、本部選びで失敗する可能性を抑えられます。
「どんな本部なら良いのか」ということは人それぞれ違うため、
その点も踏まえて徹底的にリサーチすることが大切です。
本部の特徴をリサーチする方法としては、ホームページや加盟案内の資料などがおすすめで、
リアルな情報を収集をしたいときは、口コミなども確認してみてください。
説明会に参加する
加盟するフランチャイズ本部を決定するときは、説明会に参加するようにしてください。
ほとんどのフランチャイズ本部が加盟者向けに説明会を実施していて、
より詳しく特徴やフランチャイズパッケージの内容について説明してくれます。
また、加盟店の業績や事業計画なども知ることができ、
本部選びで失敗しないためには説明会の参加がおすすめです。
そして、本部の担当者と接触することも本部選びには大切なことになります。
加盟した本部の担当者とは深く関わるため
「良好な関係を築けそうか」「どのような雰囲気か」ということを見極めるべきです。
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まとめ
この記事では、フランチャイズと直営店の違いについて詳しくお伝えしました。
フランチャイズと直営店には大きく4つの違いがあります。
①関係性・役割の違い
②金銭管理の違い
③従業員雇用の違い
④店舗を管理するまでの手順の違い
フランチャイズオーナーと本部の関係はビジネスパートナーになるため、「独立したい」「雇用されたくない」
という方には、直営店ではなくフランチャイズ加盟を目指すことがおすすめです。
また、フランチャイズ本部によってもそれぞれ違いがあります。
そのため「フランチャイズ加盟ならどこでも良い」と考えるのではなく、
自身にマッチした本部を見つけることが大切です。
フランチャイズ加盟を検討されている方は、この記事でお伝えした内容をお役立てください。